無計画博士課程進学者の生体とその果て

博士課程進学者のしゅうりょうまでを記す

ロシアによるウクライナ侵攻

修士論文や学内の研究奨励金の準備などで忙しく過ごしていたらもう3月になっていました。

 

最近はロシアによるウクライナ侵攻についての情報ばかりみています。

まさか軍隊が侵攻するとは夢にも思っていなかったため、非常に驚かされました。

速やかに軍事侵攻が停止され、被害がこれ以上拡大しないことを切に願います。

 

日本でも抗議のデモや各種団体の意見表明などが行われています。

これに対して意味が無い、ウクライナに行って(ロシア兵と戦って)こいなどとおっしゃる方がいらっしゃいますが、私はそうだとは思いません。

 

日常生活においてもしばしば見受けられますが、

言葉で発しないと何を考えているのかわかりません。

言わずに分かってもらうということは、発信者の傲慢に過ぎません。

言葉を尽くしても伝わらないことが多いので、自らの思いを積極的に発信する必要があります。

 

ウクライナの戦火を直接止める方法はありませんが、自分の意思を伝えることから始めるべきだと思います。

 

 

研究者に必要と言われること

研究者に必要なものとして「やる気」「情熱」などが挙げられることが多い気がする。

 

これについて疑問を感じる。

精神論・根性論のような「熱さ」が必要とされることは適切なのだろうか。

 

0から1を生み出すような、大きなエネルギーが必要な時は「熱さ」が求められると思う。新しい手法の開発や概念の導入については「熱さ」が重要になると思う。

 

しかし、今まで積み上げられてきた成果を見つめ直す時に必要なものは「熱さ」よりも「冷たさ」ではないだろうか。

 

性能とともに高額になっていく装置を導入し、最先端の研究と謳うことも必要ではあるが、伝統的な手法による研究を続けることも同様に重要だと思う。

 

古くからある手法に対し「熱さ」を持つことは難しい。新しいものにこそ「熱さ」が向きやすい。

 

 

だからこそ「冷たさ」を持って、既存の方法で「淡々と」「冷静に」研究を行っていける環境が必要だと思う。

 

研究者を増やしたのであれば、「冷たく」機械的に研究が出来る人間にも居場所を与えると良いと思う。

 

自分自身が研究に対し熱量がある方では無いという自覚があるので、無機質に金にならない研究を行えるようになりたいと思った。

博士後期課程の現状2021/11

文科省がたくさんデータを出しているのでまとめて、感想を述べる。

今後の身の振り方についての参考になるはずだ。

 

博士課程前期を修士、博士課程後期を博士と記載します。

 

データの引用元

文科省H30

https://www.mext.go.jp/content/1423019_006.pdf

 

文科省R3

https://www.mext.go.jp/content/20210427-mxt_kiban03-000014622_5.pdf

 

他にもたくさん文科省がデータを出しているので研究なさってください。

(以下基本H30のデータです。)

 

修士は毎年15万強、博士は毎年7万5千弱ほどの学生が在籍している。

博士の数自体は15年ほどあまり増えてないようだ。

 

私は選考が理学なのだが、理学の割合は6.4%、4736人である。

こう見るとかなり珍しい存在だと思われる。

減少傾向にある出生数であるが、それでも1学年80万人以上はいる中でこの数はかなり希少である。

 

外国と比べると博士の数が少ないという問題がある。

私より優秀な学生も多くいるが、進学するより就職したほうが力を発揮できる環境なので、博士の数が少なくなるのもやむを得ないと感じる。

 

深く考えていないが、大学入試制度のような大規模な適正調査を修士・博士進学のために行うとよいのではないかと思う。

現状はなんとなく学部で入った研究室のまま、修士でも同じ研究室で活動している気がする。

スポーツと同じように学問にも相性があると思う。なんとなく選んだ研究室と必ずしも相性が良いとは限らないため、学生と研究の大規模なマッチングを行うべきではないだろうか。

知らなかった自分の興味・関心に気づきが得られ進学者の増加、並びに専門外の知見に触れられる機会にもなる。

学問融合がはやりの今、後者の利点も大きいと思う。

ただの妄言なので、しばらく考えて煮詰めていきます。

 

博士在籍中は金銭的な支援が潤沢になりつつある。

しかし、卒業後のポストの不安定についてはあまり改善されていないと感じる。

アカデミアに残るためにはポストが空くかという運に強くされる。

ポスドクで次のポストを探しながら研究活動を行いたいと感じる人はほとんどいないだろう。

企業に就職するにも修士までとはことなり一人一人異なった過程を経ているため、将来の展望を予想しにくい。

 

これらの問題は学生側からの働きかけが必要だと感じる。

博士の業界団体でも作れると良いのかもしれないが、そんなことしている余裕のある博士がいないのが現状だ。

 

博士後期進学を目指した理由

来春から博士課程に進学する。

恐らく同期は居ないはずだ。

(半期ズレはいる)

 

私の所属は

学士が20人程度

博士前期(修士)進学者が十数人

博士後期進学者は年に1桁前半だと思われる。大半は外国人留学生である。

 

私が「普通」の選択肢ではない博士後期進学を選んだ理由は、まだ身軽でいたいからである。

 

就職してから辞めると方々に迷惑がかかるが、博士進学途中で辞めても自己責任で許されるからである。

 

また、就職するより進学した方が選択肢を減らさずに生きていけると考えた。決断するには未熟すぎるため、とりあえずの先送りとして進学を選んだ。

 

研究は好きではないがやれる、という点も大きいだろう。

 

このような考えでの進学は失踪する可能性が高いと言われている。3年後が楽しみである。

そもそも、3年持つのか、3年で修了できるのか。

 

まずは博士課程前期を修了するために努力しよう。